喪中見舞い:大切な人を亡くした方への心遣い
葬式を知りたい
先生、喪中見舞いについてよくわからないのですが、教えていただけますか?
お葬式専門家
いいよ。喪中見舞いとは、近しい人を亡くして悲しんでいる人へ、お慰めの気持ちを伝える手紙や贈り物のことを言うんだよ。何か疑問点はあるかな?
葬式を知りたい
いつ送るのが適切なのでしょうか?また、最近では品物も贈る人が増えていると聞きましたが、どのようなものが良いのでしょうか?
お葬式専門家
知らせを受けたらなるべく早く送るのが良いね。最近は、お菓子や線香、故人の好きだったものを選べるギフト券なども贈られることが多いみたいだよ。
喪中見舞いとは。
お葬式やお法事にまつわる言葉、「喪中見舞い」について説明します。喪中見舞いとは、身内の方を亡くされた方にお送りする手紙や贈り物のことを指します。一般的には、亡くなられたことを知ったらすぐに送るのが良いとされています。しかし、訃報を受け取った時期によっては、年が明けてから「寒中見舞い」として送る場合もあります。年末年始に喪中見舞いを送る場合、相手は11月か12月に喪中の知らせを送っていたことがほとんどです。そのため、お悔やみの気持ちと励ましの気持ちを込めてすぐに返事を書く人が多いようです。最近は、喪中見舞いの手紙だけでなく、贈り物も一緒に送ることが増えています。贈り物としては、お供え物にもなり、みんなで分けられるお菓子や、線香などの日用品が選ばれやすい傾向にあります。また、最近では、故人が好きだったものを遺族が選べるギフト券を送ることもあり、生花店でもお悔やみ用のギフト券を販売しているところもあります。喪中見舞いを書く際は、「拝啓」などの書き出しや季節の挨拶は不要です。まず最初に、お悔やみの言葉と、訃報を受け取ったことへのお礼、そして知らなかったことへのお詫びを述べます。次に、ご遺族の体調を気遣う言葉や、大切な方を失った悲しみを思いやる言葉を添えると良いでしょう。喪中の方へのお祝いは避けるのがマナーです。もし、年賀状などをすでに送ってしまった場合は、お詫びの言葉と、年始の挨拶は控えることを書き添えましょう。
喪中見舞いの種類
人の死を悼み、年末年始の挨拶を控える旨を伝える喪中見舞い。その伝え方にはいくつかの種類があり、それぞれに良さがあります。まず、最も手軽で広く利用されているのがはがきです。印刷された定型文を用いることが多く、簡潔に用件を伝えられます。誰にでも送りやすく、多くの弔問客へ一度に通知する際に便利です。とはいえ、故人や遺族との関係が深い場合には、もう少し心のこもった方法を選びたいものです。
手紙であれば、自分の言葉で故人を偲び、遺族へのお悔やみの気持ちを表すことができます。故人との思い出や生前の交流、そして遺族の悲しみを思いやる気持ちなど、はがきには書ききれない心情を伝えることができます。便箋に自分の字で書き綴ることで、より気持ちが伝わりやすいでしょう。最近はパソコンやスマートフォンで文字を打ち、印刷することも多いですが、可能であれば手書きで書くのが望ましいでしょう。
品物を贈るという方法もあります。古くからお線香やろうそく、お菓子などが選ばれてきましたが、最近では商品券やカタログギフトなども一般的になってきました。特に故人が好きだったものや、遺族の生活に役立つものを選ぶと、心遣いがより深く伝わります。ただし、地域や宗教によっては贈り物に決まりがある場合もありますので、事前に確認しておくと安心です。
このように、喪中見舞いの種類は様々です。それぞれの状況や相手との関係性を考慮し、最もふさわしい方法を選んで、故人を偲び、遺族を気遣う気持ちを伝えましょう。
種類 | 特徴 | メリット | デメリット | 向き不向き |
---|---|---|---|---|
はがき | 印刷された定型文を使用 | 手軽、簡潔、一度に多数へ送付可能 | 形式的、深い弔意を伝えにくい | 多数の弔問客、関係が浅い相手 |
手紙 | 自分の言葉で故人や遺族への気持ちを表現 | 気持ちが伝わりやすい、丁寧な印象 | 時間と手間がかかる | 故人や遺族と親しい関係 |
品物 | お線香、ろうそく、お菓子、商品券、カタログギフトなど | 実用的、感謝の気持ちを表しやすい | 地域や宗教による制約、高額になりがち | 故人の好みや遺族のニーズを把握している場合 |
喪中見舞いを送る時期
お悔やみの気持ちを伝える喪中見舞い。いつ送るのが適切なのか、迷う方も多いのではないでしょうか。故人の訃報を受け取ったら、できるだけ早く送るのが基本です。一週間以内、遅くとも四十九日法要までには届くようにしましょう。
慌ただしい年末に訃報が届いた場合は、年賀状の準備と重なり、戸惑うこともあるでしょう。年賀状の準備が進んでしまっている場合は、無理に喪中見舞いを送る必要はありません。喪中見舞いではなく、寒中見舞いとして年明けに送るという方法もあります。寒中見舞いは、松の内(一般的には1月7日)が過ぎてから立春(2月4日頃)までの間に送ります。
寒中見舞いで喪中の旨を伝える場合は、まずお悔やみの言葉を述べ、新年のお祝いの言葉を控える旨を添えましょう。例えば、「このたびはご愁傷さまでございます。謹んでお悔やみ申し上げます。寒さ厳しい折、お身体ご自愛ください」といった具合です。
喪中見舞い、寒中見舞い、どちらの場合も大切なのは、相手を思いやる気持ちです。形式にとらわれ過ぎず、真心こもった言葉を添えて送りましょう。時候の挨拶や、故人との思い出などを書き添えると、より気持ちが伝わるでしょう。ただし、忌み言葉や重ね言葉には注意が必要です。例えば、「重ね重ね」「再び」といった言葉は繰り返す不幸を連想させるため、使用は避けましょう。「くれぐれも」「ますます」なども同様です。相手を気遣う気持ちを大切に、適切な言葉を選びましょう。
種類 | 時期 | 内容 | その他 |
---|---|---|---|
喪中見舞い | 訃報を受け取ってからできるだけ早く 遅くとも四十九日まで |
お悔やみの言葉 | 年賀状準備後は無理に送る必要なし |
寒中見舞い | 松の内(1月7日)以降〜立春(2月4日頃)まで |
|
喪中見舞いの代わりに使用可能 忌み言葉・重ね言葉は避ける |
喪中見舞いに適した品物
喪中見舞いは、故人を偲び、遺族を慰める気持ちを表す大切なものです。品物を贈る場合には、故人の霊前に供えられるものや、遺族の方々が共に使えるものが選ばれることが一般的です。
古くから、線香は故人の冥福を祈る意味で贈られてきました。様々な香りやパッケージのものがあり、相手方の状況に合わせて選びましょう。最近は、煙が少ないものや、香りが控えめなものも人気です。また、故人の好物だったお菓子を選ぶこともよくあります。個包装になっているものなら、遺族の方々で分けやすく、日持ちもするため便利です。
近年では、カタログギフトも選ばれるようになってきました。食品や日用品など、様々な商品の中から、遺族の方々が好きなものを選べる点が魅力です。また、故人の好きだったものを選べるギフト券も人気です。例えば、読書好きだった故人のために、書籍のギフト券を選ぶのも良いでしょう。さらに、花とみどりのギフト券のように、お悔やみ専用のギフト券もあります。
品物を選ぶ際には、故人の好きだったものや、遺族の好み、家族構成などを考慮することが大切です。高額すぎるものは相手に気を遣わせてしまう可能性があるので、三千円から五千円程度の品物を選ぶのが良いでしょう。また、地域によっては、四や九といった数字を避ける習慣もありますので、注意が必要です。何か迷うことがあれば、葬儀社や詳しい人に相談してみるのも良いでしょう。
真心を込めて選んだ品物は、きっと遺族の心を温かく包み込んでくれるはずです。
喪中見舞いの品物 | 説明 | ポイント |
---|---|---|
線香 | 故人の冥福を祈る意味で贈られる。 | 様々な香りやパッケージ、煙が少ないものや香りが控えめなものも人気。 |
お菓子 | 故人の好物だったものが選ばれる。 | 個包装になっているものが分けやすく、日持ちもするため便利。 |
カタログギフト | 食品や日用品など、遺族が好きなものを選べる。 | – |
ギフト券 | 故人の好きだったものを選べる。読書好きなら書籍のギフト券など。 | 花とみどりのギフト券など、お悔やみ専用のものもある。 |
- 金額の目安:3000円〜5000円程度
- 四、九といった数字を避ける地域もあるため注意
- 迷う場合は葬儀社や詳しい人に相談
喪中見舞いでの注意点
喪中見舞いを書く際には、いくつか注意すべき点があります。まず、普段の手紙のように時候の挨拶や「拝啓」といった書き出しは不要です。いきなり本題に入ることが大切です。
最初に、お見舞いを伝える言葉から始めましょう。例えば、「このたびはご愁傷さまでございます」「心よりお悔やみ申し上げます」といった言葉が適切です。そして、故人の訃報を知った経緯に触れ、「ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます」のように続けると、より丁寧な印象になります。もし、訃報を知らなかった場合には、「訃報に接し驚いております。遅ればせながら、心よりお悔やみ申し上げます」のように、知らなかったことへのお詫びの言葉も添えましょう。
次に、故人の生前の姿や人となり、故人との思い出などについて触れると、遺族の心に寄り添う気持ちが伝わります。ただし、故人の死を悼む言葉は簡潔に、そして遺族を気遣う言葉を中心に書くことが大切です。「ご心痛いかと存じますが、どうぞお体にお気をつけてお過ごしください」など、遺族の心労を気遣う言葉をかけることを忘れないようにしましょう。
相手が喪中であることを踏まえ、お祝いに関する話題や、慶事に関わる表現は避けなければなりません。例えば、「新年」や「賀正」といった言葉は使わないように注意しましょう。もし、年賀状などをすでに送ってしまった場合には、「年始のご挨拶状を失礼いたしました」といったお詫びの言葉と共に、年頭の挨拶は控える旨を伝えましょう。また、句読点についても、通常の手紙とは異なり、句読点を使用しないのが一般的です。
喪中見舞いは、故人を偲び、遺族を慰めるための大切なものです。これらの点に注意し、真心を込めて書きましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
書き出し | 時候の挨拶や「拝啓」などは不要。いきなり本題に入る。 |
お見舞いの言葉 | 「このたびはご愁傷さまでございます」「心よりお悔やみ申し上げます」「ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます」など。訃報を知らなかった場合は、その旨と遅れたお詫びを添える。 |
故人について | 故人の生前の姿や人となり、故人との思い出などに触れる。ただし、死を悼む言葉は簡潔に、遺族を気遣う言葉を中心に。 |
遺族への配慮 | 「ご心痛いかと存じますが、どうぞお体にお気をつけてお過ごしください」など、心労を気遣う言葉をかける。 |
慶事表現の禁止 | お祝いに関する話題や慶事に関わる表現(例:「新年」「賀正」)は避ける。もし年賀状などを送ってしまった場合は、その旨と年頭の挨拶は控えることを伝える。 |
句読点 | 使用しない。 |
全体の心構え | 故人を偲び、遺族を慰めるための大切なもの。真心を込めて書く。 |
喪中見舞いの書き方
深い悲しみの季節に、どのようにお悔やみの言葉を伝えれば良いのか迷うこともあるでしょう。ここでは、喪中見舞い状の書き方についてご説明いたします。
まず、お悔やみの言葉から書き始めます。「このたびはご愁傷さまでございます」「心よりお悔やみ申し上げます」など、謹んでお悔やみの気持ちを伝えましょう。次に、訃報を受け取ったことへのお礼を述べます。「お知らせいただき、ありがとうございました」など、簡潔に感謝の意を表しましょう。
続いて、故人のご冥福をお祈りする言葉を添えます。「安らかに永眠されますように」「心よりご冥福をお祈りいたします」など、故人の霊を弔う言葉を記しましょう。故人と親交が深かった場合は、生前の故人の温かい人柄や思い出などを綴ると、遺族の心に寄り添うことができます。「いつも優しく声をかけてくださり感謝しております」「笑顔が忘れられません」など、具体的なエピソードを交えて故人を偲ぶ言葉を添えましょう。ただし、死因に触れたり、悲しみを助長するような表現は避け、温かい言葉で包み込むように心がけましょう。また、宗教や宗派に配慮した表現を用いることも大切です。
最後に、遺族の健康を気遣う言葉を添えましょう。「どうぞお体を大切に」「くれぐれもご自愛ください」など、遺族を気遣う言葉を添えることで、温かい気持ちを表すことができます。さらに、今後も見守っていきたいという気持ちを伝えることで、遺族の支えとなるでしょう。「何かございましたら、いつでもお声がけください」など、具体的な申し出を添えるのも良いでしょう。
大切なのは、真心を込めてお悔やみの気持ちを伝えることです。形式にとらわれすぎず、自分の言葉で故人を偲び、遺族を気遣う気持ちを表現しましょう。
デジタルでの喪中見舞い
近年、メールや会員制交流サイトといった、電子のやり取りを用いて喪中の知らせを送る方が増えてきました。確かに、これらの方法は手軽で早く届きますが、かしこまった場にはふさわしくないこともあります。相手の方との関係や状況をよく考えて、適切な方法を選びましょう。
電子で送る場合でも、お悔やみの気持ちは丁寧な言葉で伝えなければなりません。絵文字やスタンプなどは避け、落ち着いた雰囲気で文章を書きましょう。また、相手の方が受け取りやすい時間帯に送るなど、相手への心遣いを忘れないようにしましょう。
例えば、親しい間柄の方へ送る場合でも、件名は「喪中のご挨拶」のように簡潔に、本文ではまずお悔やみの言葉を述べ、次に故人の死を悼む気持ちを表します。そして、喪中であることを伝え、年末年始のご挨拶を控える旨を書き添えます。自身の近況報告などは避け、故人との思い出など、相手との共通の話題に触れると、より気持ちが伝わるでしょう。
ご不幸があったばかりのご遺族にとっては、突然の電子メッセージは負担になることがあります。相手の方との関係や状況を慎重に考え、本当に電子での連絡が適切かどうかを検討することが大切です。迷う場合は、年賀状や手紙といった従来の方法で喪中の知らせを送ることをお勧めします。
相手への思いやりを忘れずに、丁寧な言葉で故人を偲び、ご遺族を気遣う気持ちを伝えることが大切です。それが、喪中の知らせを伝える上で最も大切なことと言えるでしょう。
喪中の知らせの方法 | メリット | デメリット | 注意点 |
---|---|---|---|
メール・SNS | 手軽、早い | かしこまった場には不向き |
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年賀状・手紙 | 丁寧、正式な印象 | 時間、手間がかかる |