会葬御礼品:感謝の気持ちと選び方

会葬御礼品:感謝の気持ちと選び方

葬式を知りたい

先生、『会葬御礼品』って、お葬式でもらう物ですよね? なぜ、お葬式で品物をもらうのでしょうか?

お葬式専門家

そうだね、お葬式でもらう物だね。これは、故人の供養に足を運んでくれた人へ、感謝の気持ちを表すために遺族が用意するものなんだ。香典のお返しとは別物で、来てくれたこと自体への感謝の気持ちの表れだよ。

葬式を知りたい

香典のお返しとは違うのですね。でも、わざわざ来てくれた人へのお礼なら、会食などでもてなすのでも良いのではないでしょうか?

お葬式専門家

確かに、会食も感謝の気持ちを表す一つの方法だね。ただ、会葬御礼品は、会葬者へすぐに渡せる手軽さがある。また、会食の席を設けるのが難しい場合などにも、感謝の気持ちを表す手段として用いられるんだよ。

会葬御礼品とは。

お葬式やお通夜に参列してくださった方々へ、感謝の気持ちを表すために、遺族から贈られる品物のことについて

会葬御礼品とは

会葬御礼品とは

会葬御礼品とは、葬儀に参列していただいた方々へ、感謝の思いを込めてお渡しする返礼品です。故人の冥福を祈ってくださったこと、そしてお忙しい時間を割いて弔問に訪れてくださったことへの感謝の気持ちを表す大切な品です。よく香典返しとも呼ばれていますが、香典のお返しという意味だけでなく、弔問への感謝の意味合いも含まれています。

一般的には、葬儀後、四十九日法要までにお渡しするのが慣習となっています。四十九日は、仏教において故人の魂が次の世に旅立つまでの期間とされ、この期間内に感謝の気持ちを表すことが大切と考えられています。地域によっては、香典の金額に応じて品物を選ぶ習慣もあります。高額な香典をいただいた方には、それ相応の品物をお返しすることで、感謝の気持ちを表すという考え方です。

故人と会葬者の関係性も考慮することが重要です。親しい間柄の方には、故人が好きだったものや、思い出深い品物を選ぶのも良いでしょう。また、遠方から参列してくださった方には、持ち運びしやすい軽くてコンパクトな品物を選ぶなどの配慮も大切です。

近年では、カタログギフトやギフトカードも選ばれるようになり、多様化しています。カタログギフトは、贈る相手に好きな品物を選んでいただけるという利点があり、ギフトカードは、実用性が高く喜ばれる傾向にあります。それぞれのメリットを活かし、状況に応じて適切なものを選びましょう。どんな形であれ、会葬御礼品には、感謝の気持ちを伝えるという大切な役割があるということを忘れてはいけないでしょう。

項目 説明
定義 葬儀に参列してくれた方への感謝の気持ちを表す返礼品
意味合い 香典返しとも呼ばれるが、香典へのお礼だけでなく弔問への感謝の意味合いも含む
時期 一般的に葬儀後、四十九日法要まで
金額 地域によっては香典の金額に合わせた品物を選ぶ
関係性 故人と会葬者の関係性を考慮(親しい方には故人が好きだったものなど)
配慮 遠方から来た方には持ち運びしやすい品物を選ぶ
種類 近年はカタログギフトやギフトカードも選ばれる
役割 感謝の気持ちを伝える

品物の選び方

品物の選び方

葬儀に参列してくださった方々への感謝の気持ちを表す会葬返礼品。その品物選びには、いくつか気を配るべき点があります。まず大切なのは、いただいた香典の額にふさわしいかどうかです。一般的には、香典の3分の1から半額程度の品物を選ぶのが良いでしょう。あまりに高額な品物では、相手に気を使わせてしまうかもしれません。反対に、あまりに安価な品物では感謝の気持ちが十分に伝わりません。

次に、会葬してくださった方の年齢や性別、家族構成などを考えることも大切です。贈る相手によって、喜んでいただける品物は異なります。若い方であれば、日用品や食品などが喜ばれるでしょう。ご高齢の方であれば、健康に関する品物なども良いかもしれません。小さなお子さんがいるご家庭には、お菓子やジュースなども良いでしょう。

さらに、故人の好みや趣味にちなんだ品物を選ぶのも一つの方法です。故人を偲び、良い思い出を共有するきっかけとなるでしょう。例えば、故人が花が好きだった方であれば、花の種や鉢植えなどを贈るのも素敵です。

また、近年人気を集めているのがカタログギフトです。贈られた方が自分の好きな物を選べるため、好みがわからない場合や、食品などの消費期限を気にしたくない場合に大変便利です。相手に負担をかけずに、感謝の気持ちを伝えることができるでしょう。

感謝の気持ちと真心を込めて、故人の弔いに参列してくださった方々へ、心温まる品物を選びましょう。

ポイント 詳細
香典の額 香典の3分の1から半額程度の品物を選ぶ
会葬者の属性 年齢、性別、家族構成などを考慮し、相手に合わせた品物を選ぶ(例: 若い方→日用品、食品、高齢の方→健康に関する品物、子供がいる家庭→お菓子、ジュース)
故人の好み 故人の趣味にちなんだ品物を選ぶ(例: 故人が花が好きだった場合→花の種、鉢植え)
カタログギフト 贈られた方が好きな物を選べるため、好みがわからない場合や食品の消費期限が気になる場合に便利
真心 感謝の気持ちと真心で心温まる品物を選ぶ

のしの書き方

のしの書き方

会葬御礼の品には、のし紙をかけるのが一般的です。感謝の気持ちを伝える大切な役割を持つため、書き方にはいくつか決まり事があります。まず水引ですが、黒白か黄白の結び切りを選びましょう。結び切りは一度結ぶと簡単にほどけないことから、繰り返すことを望まない弔事に適しています。次に表書きですが、中央上部に「御礼」もしくは「志」と書きます。その下に故人の名前をフルネームで書き入れます。贈り主が複数名いる場合は、代表者の名前の後に「外一同」と書き添えましょう。四十九日の法要後、つまり忌明け後に贈る場合は、「御礼」や「志」の代わりに「満中陰志」と書くのが一般的です。のし紙は、贈り物の包装に直接かける外熨斗と、包装紙の上からかける内熨斗の二種類があります。最近では簡略化のため、内熨斗が主流となっています。内熨斗の場合は、包装紙の上からかけ、水引が上になるようにします。外熨斗の場合は、包装に直接かけます。いずれの場合も、のし紙がずれたり、汚れたりしないよう注意が必要です。慣れない場合は、葬儀社やデパートの店員などに相談すれば、丁寧に教えてくれます。また、最近ではインターネットで注文する際にも、のし紙の選択や書き方を指定できる場合が多いです。迷った時は、気軽に相談してみましょう。正しいマナーを身につけ、相手に失礼なく感謝の気持ちを伝えられるようにしましょう。

項目 詳細
水引 黒白か黄白の結び切り
表書き(忌明け前) 中央上部に「御礼」もしくは「志」、その下に故人のフルネーム
表書き(忌明け後) 中央上部に「満中陰志」、その下に故人のフルネーム
贈り主が複数の場合 代表者の名前の後に「外一同」
のし紙の種類 外熨斗(包装に直接かける)、内熨斗(包装紙の上からかける)
のし紙のかけ方 内熨斗:水引が上になるように。外熨斗:包装に直接かける。
その他 のし紙がずれたり、汚れたりしないよう注意。不明な場合は葬儀社やデパートの店員などに相談。

渡し方

渡し方

会葬御礼品は、葬儀に参列していただいた方々へ感謝の気持ちを伝える大切な品です。その渡し方には、大きく分けて直接手渡しと郵送の二つの方法があります。

直接手渡しは、葬儀当日に会葬者の方々へお渡しする方法と、後日改めてお渡しする方法があります。葬儀当日に渡す場合は、受付や出口付近で係りの者がお渡しするのが一般的です。慌ただしい中での受け渡しとなるため、混乱を避けるためにも、スムーズな流れを心がけましょう。後日改めてお渡しする場合は、四十九日法要後、なるべく早くお渡しするのが良いでしょう。四十九日を目安とするのは、この期間が故人の霊が成仏するまでの期間と考えられているからです。四十九日を過ぎても、一周忌などの法要に合わせてお渡しすることもあります。直接お渡しすることで、改めて感謝の思いを伝えることができます。

遠方の方や、直接お会いするのが難しい場合は、郵送で送るのが一般的です。郵送で送る際には、品物に添えて挨拶状を同封しましょう。挨拶状には、葬儀への参列に対する感謝の言葉とともに、故人の生前の温かい思い出や人となりなどを綴り、故人を偲ぶ気持ちを伝えます。また、今後も変わらぬお付き合いをお願いする旨を伝えることも大切です。挨拶状は、故人の霊前で読んでもらうことを想定し、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。封筒の表書きには「御礼」もしくは「粗供養」と書き、黒白の水引か結び切りの熨斗をかけます。

いずれの方法で渡す場合でも、感謝の気持ちを込めて丁寧に渡すことが何よりも大切です。会葬御礼品は、故人の弔いに駆けつけてくださった方々へ感謝の気持ちを表すものです。真心こめてお渡しすることで、故人の供養にもつながります。

渡し方 方法 時期 備考
直接手渡し 葬儀当日 葬儀当日 受付や出口付近で係りの者がお渡しするのが一般的。スムーズな流れを心がける。
後日 四十九日法要後
一周忌などの法要
四十九日を目安とする。改めて感謝の思いを伝えることができる。
郵送 郵送 遠方の方や直接会えない場合。挨拶状を同封し、丁寧な言葉遣いを心がける。封筒には「御礼」または「粗供養」と書き、黒白の水引か結び切りの熨斗をかける。

最近の傾向

最近の傾向

近ごろの葬儀を取り巻く状況は、大きく変化しています。特に、会葬御礼としてお渡しする品物には、さまざまな選択肢が登場し、従来の品物だけでなく、新しい贈り物の形も選ばれるようになってきました。

以前は、砂糖やお茶、海苔といった日持ちのする食品が一般的でした。しかし近年は、カタログギフトの人気が高まっています。カタログギフトは、受け取った人が自分の好きな品物を選べるため、年齢や性別に関わらず、好みに合った贈り物として喜ばれています。食品だけでなく、日用品や体験型のギフトなど、幅広い選択肢が掲載されているのも魅力です。また、ギフトカードや商品券も実用性が高いことから選ばれることが増えています。贈られた人が自分の必要とするものを自由に購入できるという利便性が支持されている理由でしょう。

さらに、故人の好きだったものや趣味に関する品物を贈るという、より心のこもった選択をする人も増えています。例えば、生前読書が好きだった故人のために、書籍のギフト券を選んだり、絵を描くことが好きだった故人のために、絵の具や画材セットを贈るなど、故人の個性を偲び、思い出を共有する機会にも繋がっています。

このように、会葬御礼の品物は、時代の変化と人々の多様なニーズに合わせて、進化を続けています。しかし、どんな品物を選ぶにしても、弔問いただいた方々への感謝の気持ちを伝えるという大切な心は変わりません。故人の冥福を祈り、感謝の思いを込めて、丁寧に贈り物を準備することが大切です。葬儀社とよく相談し、故人の人となりや、参列者の構成などを考慮しながら、最適な品物を選びましょう。

種類 詳細 メリット・デメリット
従来の返礼品 砂糖、お茶、海苔などの日持ちする食品
  • メリット:保存しやすい
  • デメリット:嗜好に合わない場合がある
カタログギフト 食品、日用品、体験型ギフトなど幅広い選択肢
  • メリット:受け取った人が好きなものを選べる
  • デメリット:価格帯の設定が必要
ギフトカード・商品券 金額が決められたカードや券
  • メリット:実用性が高い、必要なものを自由に購入できる
  • デメリット:金額によっては物足りない印象になる可能性
故人の好きだったもの・趣味に関する品物 書籍のギフト券、絵の具、画材セットなど
  • メリット:故人の個性を偲び、思い出を共有できる
  • デメリット:故人の趣味によっては選択肢が限られる、参列者には不要な場合もある