偲ぶ会とは?お別れ会との違いやマナー

偲ぶ会とは?お別れ会との違いやマナー

葬式を知りたい

先生、「偲ぶ会」って最近よく聞くんですけど、普通の葬式やお法事とはどう違うんですか?

お葬式専門家

良い質問だね。葬式やお法事は、故人の冥福を祈ったり、宗教的な儀式を行うことが多いんだ。一方「偲ぶ会」は、故人の思い出を語り合ったり、生前の故人を偲んで感謝の気持ちを表す会なんだよ。

葬式を知りたい

なるほど。じゃあ、お葬式の後にすることが多いんですか?

お葬式専門家

そうだね。特に最近は、家族だけで葬儀を行う家族葬が増えているから、その後、友人や知人、仕事関係の人たちと改めて「偲ぶ会」を開くケースが増えているんだよ。形式ばった葬儀よりも、故人の人となりや思い出を語り合うことで、故人をより身近に感じられる場になっているようだね。

偲ぶ会とは。

葬式や法事の場で使われる『偲ぶ会』という言葉について説明します。『偲ぶ会』とは、家族だけでこぢんまりと火葬や葬儀を行った後、改めて友人や知人が中心となって、亡くなった方を偲んで行う儀式のことです。最近は、家族葬を選ぶ人が増えてきたため、後日改めて『偲ぶ会』という形で儀式を行う人が増えているようです。『偲ぶ会』と似たような形式のものとして『お別れ会』というものもあります。

偲ぶ会という集い

偲ぶ会という集い

「偲ぶ会」とは、亡くなった方を悼み、その方の生きた証を皆で共有する大切な集まりです。葬儀とは違い、堅苦しい儀式ではなく、故人の思い出を語り合い、共に過ごした日々を振り返る、あたたかい会です。近年では、家族葬など少人数で行う葬儀が増え、その後改めて偲ぶ会を開くことが多くなっています。

偲ぶ会は、形式にとらわれず、自由に故人を偲ぶことができるのが特徴です。例えば、故人が好きだった音楽を流したり、思い出の写真や映像を飾ったり、故人との思い出を自由に語り合ったりと、それぞれの偲び方で故人を想うことができます。宗教的な儀式にとらわれることもなく、故人の人となりや生き方を反映した、個性あふれる会にすることが可能です。

葬儀のような厳格なしきたりがないのも、偲ぶ会の特徴です。服装は、主催者側の意向を確認し、場にふさわしい服装で参加するのが良いでしょう。平服で良い場合もあれば、落ち着いた服装が求められる場合もあります。香典に関しても同様で、必ずしも必要とは限りません。会費制の場合や、香典の代わりに献花をお願いする場合もありますので、事前に確認しておきましょう。香典を持参する場合は、表書きを「御香典」ではなく「御花料」や「御供物料」とするのが一般的です。

偲ぶ会は、故人の冥福を祈るだけでなく、残された人たちが繋がりを深め、支え合い、前を向いて生きていくためのかけがえのない機会となります。故人の思い出を共有することで、悲しみを分かち合い、癒され、新たな一歩を踏み出す力となるのです。

偲ぶ会は、故人の生き様を心に刻み、未来へと繋いでいくための大切な儀式と言えるでしょう。

項目 内容
定義 亡くなった方を悼み、その方の生きた証を皆で共有する集まり
特徴
  • 形式にとらわれず、自由に故人を偲ぶことができる
  • 故人が好きだった音楽、写真、映像などを用いる
  • 宗教的な儀式にとらわれない
  • 厳格なしきたりがない
服装 主催者側の意向を確認し、場にふさわしい服装
香典
  • 必ずしも必要ではない
  • 会費制の場合や献花の場合もある
  • 持参する場合は表書きを「御花料」や「御供物料」とする
意義
  • 故人の冥福を祈る
  • 残された人たちが繋がりを深め、支え合い、前を向いて生きていく機会
  • 悲しみを分かち合い、癒され、新たな一歩を踏み出す力となる

お別れ会との違い

お別れ会との違い

葬儀や法事の後、故人を偲ぶ集まりとして、「偲ぶ会」と「お別れ会」があります。どちらも故人の霊前で思い出を語り合う場ですが、微妙な違いがあります。

偲ぶ会は、文字通り故人の死を悼み、悲しみを共有する場です。落ち着いた雰囲気の中で、故人の生前のエピソードや人となりなどを語り合い、共に過ごした時間を振り返ります。静かな音楽が流れ、故人の好きだった花が飾られるなど、厳粛な雰囲気で行われることが多いでしょう。

一方、お別れ会は、前向きな気持ちで故人の旅立ちを祝う意味合いが強くなります。故人との別れを惜しみつつも、明るく送り出そうという想いが込められています。そのため、偲ぶ会に比べて、華やかな雰囲気で執り行われることが多いようです。例えば、故人が好きだった明るい音楽を流したり、思い出の写真や映像を上映したり、笑顔で語り合うなど、故人の人生を祝福するような演出が見られます。

ただし、偲ぶ会とお別れ会の間に明確な線引きはありません。故人の生前の希望や、遺族の意向、故人と参列者の関係性などによって、様々な形式で行われます。例えば、偲ぶ会の中でも、故人の好きだった曲を演奏したり、明るい思い出話を共有したりすることで、前向きな雰囲気になることもあります。

大切なのは、形式にとらわれ過ぎず、故人を偲び、共に過ごした時間を大切に振り返ることです。それぞれの集まりで故人を思う気持ちに変わりはありません。故人の霊前で、参列者同士が心を通わせることで、故人の冥福を祈るとともに、自身も前向きに生きていく力をもらえるのではないでしょうか。

項目 偲ぶ会 お別れ会
目的 故人の死を悼み、悲しみを共有する 前向きな気持ちで故人の旅立ちを祝う
雰囲気 落ち着いた雰囲気、厳粛 華やかな雰囲気、明るい
内容 故人の生前のエピソードや人となりなどを語り合う、静かな音楽、故人の好きだった花 故人の好きだった明るい音楽、思い出の写真や映像の上映、笑顔で語り合う
線引き 明確な線引きはなく、故人の生前の希望や遺族の意向、故人と参列者の関係性によって様々
大切なこと 形式にとらわれ過ぎず、故人を偲び、共に過ごした時間を大切に振り返ること

参列する際の服装

参列する際の服装

葬儀や偲ぶ会といった故人を悼む場に参列する際の服装は、基本的に黒色が正装とされています。喪服とは、故人の冥福を祈り、遺族の悲しみに寄り添う気持ちを表すための装いです。一般的に、葬儀には略礼服と呼ばれるブラックスーツやワンピース偲ぶ会には、平服が指定されている場合を除き、落ち着いた色のスーツやワンピースを着用します。

平服が指定されている場合でも、派手な色や柄、露出の多い服装は避け、故人や遺族への配慮を忘れないようにしましょう。黒、紺、グレーなど、落ち着いた色合いの服装を選び、華美な装飾は控えめにするのが適切です。アクセサリーも同様に、華美なものは避け、真珠のネックレスなど、シンプルなものを身につけるようにしましょう。光る素材や派手なデザインのものは控え、故人を偲ぶ場にふさわしい落ち着いた雰囲気を心がけることが大切です。

靴は、黒の革靴やパンプスが基本です。光沢のないものを選び、派手な装飾は避けましょう。また、つま先やかかとが出ているサンダルやミュールなどは控えましょう。ストッキングは、黒か肌色の無地のものが適切です。

バッグは、黒で布製か革製のもの、光沢のないシンプルなデザインのものが好ましいです。

服装に関する指示が不明な場合は、主催者に確認するか、周りの人に相談してみるのも良いでしょう。服装は故人への敬意を表す大切な要素の一つです。失礼のないように心がけ、落ち着いた雰囲気の中で故人を偲ぶことができるよう、服装にも気を配りましょう。

特に、通夜や告別式に参列する場合、略礼服を着用することが一般的です。略礼服とは、一般的に黒いスーツやワンピースのことを指し、準喪服とも呼ばれます。男性の場合、黒の無地のネクタイと黒の靴下を着用します。女性の場合、黒いストッキングを着用し、アクセサリーは控えめにするのがマナーです。

近年は、特に指定がない限り、偲ぶ会は平服で参列することが一般的になっています。故人の生前の活動を偲び、思い出を語り合う場であるため、平服での参加が求められることが多いです。しかし、平服だからといってカジュアルすぎる服装は避け、落ち着いた色合いで清潔感のある服装を心がけましょう。

場面 服装 バッグ その他
葬儀(通夜・告別式)
  • 略礼服(ブラックスーツ、ワンピース)
  • 黒の革靴/パンプス(光沢なし)
  • 黒(布製/革製、光沢なし、シンプル)
  • 男性:黒無地ネクタイ、黒靴下
  • 女性:黒ストッキング、アクセサリー控えめ
偲ぶ会(平服指定なし)
  • 落ち着いた色のスーツ/ワンピース
  • 派手な色・柄、露出は避ける
  • 黒の革靴/パンプス(光沢なし)
  • 黒(布製/革製、光沢なし、シンプル)
  • アクセサリーはシンプルに(真珠のネックレスなど)
  • 光る素材、派手なデザインは避ける
偲ぶ会(平服指定あり)
  • 平服(落ち着いた色合い、清潔感のある服装)
  • 派手な色・柄、露出は避ける
  • 黒の革靴/パンプス(光沢なし)
  • 黒(布製/革製、光沢なし、シンプル)
  • アクセサリーはシンプルに(真珠のネックレスなど)
  • 光る素材、派手なデザインは避ける

香典の有無や金額

香典の有無や金額

偲ぶ会における香典は、葬儀・告別式とは異なり、必ずしも必要ではありません。主催者の意向が最も大切ですので、まずは案内状をよく確認しましょう。案内状に香典辞退の旨が記載されている場合は、その指示に従いましょう。無理に持参すると、かえって主催者側の手を煩わせてしまう可能性があります。

香典を受け付けている場合、金額は葬儀・告別式に比べて少額で構いません。一般的には三千円から五千円程度が相場とされています。故人との関係性や自身の経済状況に合わせて包む金額を決めましょう。高額な香典は、かえって相手に気を遣わせてしまう場合もありますので、注意が必要です。

香典を包む際には、白無地の封筒を使用するのが一般的です。派手な柄や色付きの封筒は避け、落ち着いた白無地の封筒を選びましょう。市販の香典袋も使用できますが、偲ぶ会のような落ち着いた場では、簡素な白封筒がより適しています。表書きは、「御仏前」または「御霊前」と書きましょう。葬儀・告別式で用いる「御香典」は避け、「御仏前」は四十九日以降、「御霊前」は四十九日より前に用いるのが一般的ですが、偲ぶ会ではどちらを使用しても差し支えありません。

金額が分からず不安な場合は、周りの参列者に尋ねてみたり、主催者に直接問い合わせてみるのも良いでしょう。迷ったまま行動するよりも、確認することで安心して参列できます。香典は故人を偲び、遺族を弔う気持ちを表すものです。金額の多寡よりも、真心を込めて弔意を伝えることが大切です。

項目 内容
香典の必要性 必ずしも必要ではない。案内状の指示に従う。
金額の相場 3,000円~5,000円程度
封筒 白無地の封筒
表書き 御仏前 または 御霊前
その他 金額が不明な場合は、周りの参列者や主催者に確認する。
大切なこと 真心を込めて弔意を伝える。

偲ぶ会の流れ

偲ぶ会の流れ

偲ぶ会は、故人の霊を慰め、その人生を称えるとともに、参列者同士が故人との思い出を語り合い、共に悲しみを分かち合う大切な場です。一般的な流れとしては、まず開会の挨拶で会が始まります。主催者や親族代表者などが、参列者への感謝の言葉とともに、偲ぶ会の趣旨を説明します。

続いて、故人の略歴紹介が行われます。生年月日や学歴、職歴、趣味、家族構成など、故人の人生の歩みを簡潔にまとめ、参列者に故人の人となりを伝えます。写真や映像などを用いると、より臨場感あふれるものとなるでしょう。

その後、献花が行われます。参列者は一人ずつ祭壇に花を手向け、故人に祈りを捧げます。この時、故人との思い出に浸り、冥福を静かに祈る時間となります。

献花の後には、弔辞が読まれます。親族や友人、職場関係者など、故人と親しかった人が、故人との思い出や感謝の気持ちを述べます。弔辞は、故人の霊前で、故人に送る弔いのメッセージです。

弔辞に続いて、弔電が披露されます。遠方で参列できなかった人々からの弔いのメッセージを読み上げ、故人に届けます。

故人の思い出の品々を紹介する時間を取ることもあります。愛用していた品物や趣味の作品などを展示することで、故人の人となりや生き方をより深く理解することができます。

その後、参列者から故人との思い出話をしてもらいます。一人一人が故人との思い出を語り合うことで、故人の存在の大きさを改めて感じ、共に悲しみを分かち合うことができます。

最後に、閉会の挨拶で会を締めくくります。主催者や親族代表者などが、改めて参列者への感謝の言葉を述べ、故人の冥福を祈ります。

偲ぶ会は、故人の人となりや生き方を反映させた、心温まる会となることが大切です。形式にとらわれず、自由な発想で、故人にふさわしい会を企画しましょう。例えば、故人が音楽好きだった場合は生演奏を取り入れたり、絵を描くのが好きだった場合は、作品を展示するのも良いでしょう。故人が好きだった料理を振る舞うのも、故人を偲ぶ良い機会となるでしょう。

プログラム 内容 補足
開会の挨拶 主催者や親族代表者などが、参列者への感謝の言葉とともに、偲ぶ会の趣旨を説明します。
故人の略歴紹介 生年月日や学歴、職歴、趣味、家族構成など、故人の人生の歩みを簡潔にまとめ、参列者に故人の人となりを伝えます。 写真や映像などを用いると、より臨場感あふれるものとなるでしょう。
献花 参列者は一人ずつ祭壇に花を手向け、故人に祈りを捧げます。 故人との思い出に浸り、冥福を静かに祈る時間
弔辞 親族や友人、職場関係者など、故人と親しかった人が、故人との思い出や感謝の気持ちを述べます。 故人の霊前で、故人に送る弔いのメッセージ
弔電 遠方で参列できなかった人々からの弔いのメッセージを読み上げ、故人に届けます。
思い出の品紹介 愛用していた品物や趣味の作品などを展示することで、故人の人となりや生き方をより深く理解することができます。
参列者からの思い出話 一人一人が故人との思い出を語り合うことで、故人の存在の大きさを改めて感じ、共に悲しみを分かち合うことができます。
閉会の挨拶 主催者や親族代表者などが、改めて参列者への感謝の言葉を述べ、故人の冥福を祈ります。

会食の有無

会食の有無

葬儀後の会食は、故人を偲び、参列者同士が故人との思い出を語り合い、互いの労をねぎらう大切な時間です。近年では、会食を設ける場合と設けない場合、どちらも見られます。会食の有無は、主催者の意向や、会場の設備、予算、そして何より故人の生前の希望などを考慮して決定されます。

会食を行う場合、その形式は様々です。立食形式の場合は、軽食や飲み物が用意され、参列者は自由に席を移動しながら、故人との思い出話に花を咲かせたり、久しぶりの再会を喜び合ったりすることができます。立食形式は、比較的カジュアルな雰囲気で行われ、多くの参列者と交流しやすいという利点があります。一方、着席形式の場合は、コース料理が提供されることが一般的です。落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと食事を楽しみながら、故人を偲ぶことができます。着席形式は、よりフォーマルな印象を与え、故人への敬意を表すのに適しています。

会食があるかないかに関わらず、故人を悼む気持ちに変わりはありません。会食がない場合は、葬儀告別式の後、各自で解散となります。その場合でも、故人の冥福を祈り、故人の在りし日を偲ぶ時間を持ちましょう。

服装については、会食の有無や形式に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。会食がない場合は、平服で問題ありませんが、落ち着いた色合いの服装を選び、過度に華美なものは避けましょう。会食がある場合は、ある程度フォーマルな服装が求められる場合もあります。特に着席形式の会食の場合、喪服を着用するか、それに準じた服装が適切です。主催者から服装に関する指示があれば、それに従いましょう。不明な場合は、事前に確認しておくことが重要です。服装のマナーを守り、故人や遺族、そして他の参列者への配慮を忘れずに、故人を偲ぶ場にふさわしい振る舞いを心がけましょう。

項目 内容
葬儀後の会食 故人を偲び、参列者同士が故人との思い出を語り合い、互いの労をねぎらう大切な時間。近年は、会食を設ける場合と設けない場合、どちらも見られる。
会食の決定 主催者の意向、会場の設備、予算、故人の生前の希望などを考慮して決定。
立食形式 軽食や飲み物が用意され、参列者は自由に席を移動しながら交流。比較的カジュアルな雰囲気。多くの参列者と交流しやすい。
着席形式 コース料理が提供されることが一般的。落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと食事を楽しみながら故人を偲ぶ。よりフォーマルな印象。故人への敬意を表すのに適している。
会食がない場合 葬儀告別式の後、各自で解散。故人の冥福を祈り、故人の在りし日を偲ぶ時間を持ちましょう。
服装(会食なし) 平服で問題ないが、落ち着いた色合いの服装を選び、過度に華美なものは避ける。
服装(会食あり) ある程度フォーマルな服装が求められる場合もある。特に着席形式の場合、喪服を着用するか、それに準じた服装が適切。主催者から指示があれば、それに従う。不明な場合は事前に確認。