はがき

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葬式後

喪中見舞い:大切な人を亡くした方への心遣い

人の死を悼み、年末年始の挨拶を控える旨を伝える喪中見舞い。その伝え方にはいくつかの種類があり、それぞれに良さがあります。まず、最も手軽で広く利用されているのがはがきです。印刷された定型文を用いることが多く、簡潔に用件を伝えられます。誰にでも送りやすく、多くの弔問客へ一度に通知する際に便利です。とはいえ、故人や遺族との関係が深い場合には、もう少し心のこもった方法を選びたいものです。手紙であれば、自分の言葉で故人を偲び、遺族へのお悔やみの気持ちを表すことができます。故人との思い出や生前の交流、そして遺族の悲しみを思いやる気持ちなど、はがきには書ききれない心情を伝えることができます。便箋に自分の字で書き綴ることで、より気持ちが伝わりやすいでしょう。最近はパソコンやスマートフォンで文字を打ち、印刷することも多いですが、可能であれば手書きで書くのが望ましいでしょう。品物を贈るという方法もあります。古くからお線香やろうそく、お菓子などが選ばれてきましたが、最近では商品券やカタログギフトなども一般的になってきました。特に故人が好きだったものや、遺族の生活に役立つものを選ぶと、心遣いがより深く伝わります。ただし、地域や宗教によっては贈り物に決まりがある場合もありますので、事前に確認しておくと安心です。このように、喪中見舞いの種類は様々です。それぞれの状況や相手との関係性を考慮し、最もふさわしい方法を選んで、故人を偲び、遺族を気遣う気持ちを伝えましょう。
葬式後

年賀欠礼の作法

年賀欠礼状とは、親しい人が亡くなった際に、喪に服している期間中に新年を迎える場合に、年賀状のやり取りを控えることを伝えるための挨拶状です。よく喪中はがきとも呼ばれています。新年を祝う時期に、相手に配慮を示し、喪に服していることを伝える大切な役割を担います。年賀欠礼状を出すことで、年賀状の送受信を控えるだけでなく、新年の挨拶回りなども控えさせていただきますという意思表示をすることができます。これは、悲しみの中にある人が、新年のお祝い事を控えるべきだという、古くからの日本の考え方に基づいています。また、年賀欠礼状を受け取った側にも配慮を促し、おめでたい雰囲気を壊さないようにするための心遣いでもあります。年賀欠礼状には、故人の氏名、亡くなった日時、続柄などを記載するのが一般的です。ただし、故人の死因や詳しい状況などは、伝える必要はありません。相手との関係性によっては、簡単な近況報告などを添える場合もありますが、新年のお祝いを述べる言葉は避け、落ち着いた雰囲気の文章で書くことが大切です。年賀欠礼状を出す時期は、一般的に11月初旬から12月上旬頃までとされています。あまり早く出しすぎると、相手に負担をかけてしまう場合もありますし、遅すぎると相手が年賀状の準備を始めてしまう可能性があります。そのため、適切な時期に届くように配慮することが重要です。年賀欠礼状を出すことで、喪に服している自身の気持ちを表すと同時に、相手にも配慮を促し、お互いに気持ちよく新年を迎えられるようにするのです。古くからの慣習である年賀欠礼状は、日本ならではの細やかな心遣いを表すものと言えるでしょう。