
葬儀における三方の役割と意味
三方とは、神道における儀式で使われる、神様へのお供え物を載せるための台のことです。お供え物は神饌(しんせん)と呼ばれ、穀物や野菜、果物、海産物など、自然の恵みに感謝を込めてお供えします。この三方は、葬儀や法事でもよく見かけます。故人の霊前で、故人が好きだった食べ物や飲み物をお供えすることで、故人への敬意と感謝の気持ちを表します。三方の形は、方形の折敷(おしき)という台の上に、前・左・右の三方向に刳形(くりかた)と呼ばれる穴の開いた台が取り付けられています。この独特の形には意味があり、刳形は神様や故人の霊が三方から自由に出入りできるようにとの配慮から作られたと言われています。三方の材質は一般的に白木が使われます。白木は清浄さを象徴し、神聖な儀式にふさわしいとされています。大きさも様々ですが、葬儀や法事では比較的小さめのものが用いられることが多いです。三方は、ただのお供え物を置く台ではなく、儀式全体の厳粛さを高める大切な役割を担っています。丁寧に磨き上げられた白木の三方は、神聖な雰囲気を醸し出し、参列者の心を引き締め、故人を偲ぶ厳かな時間を演出します。また、三方に供物を丁寧に並べることで、故人への感謝の気持ちをより一層深く表現することができます。そのため、三方は葬儀や法事において欠かすことのできない大切な道具の一つと言えるでしょう。