奥津城

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墓石

神道の墓:奥都城と奥津城

神道の墓は、仏教の墓とは見た目や雰囲気の異なる独特のものです。その違いは、墓に記す文字にもはっきりと表れています。仏教では「○○家之墓」と刻みますが、神道では「○○家奥津城」または「○○家奥都城」と書きます。この「奥津城」や「奥都城」という言葉は、神道の墓を指す特別な言葉です。故人の魂が静かに鎮まる神聖な場所という意味が込められています。それぞれの家では、昔から受け継がれてきた文字の形や書き方を使うことが多く、家ごとの独自の想いが込められた墓標となります。また、墓石の形も仏教のものとは違います。一番上が尖った「トキン型」と呼ばれる独特の形をしています。これは神道の心を表す形であり、天に向かってまっすぐに伸びる様子は、故人の魂が天に昇っていく様子を表しています。さらに、墓標に刻まれる文字にも注目してみましょう。家名に加えて、故人の名前や没年月日、戒名ではなく諡(おくりな)と呼ばれる霊号を刻むこともあります。諡は、故人の生前の行いや人となりを偲んで贈られるもので、故人への敬意と愛情が込められています。また、家紋を刻む場合もあり、家系の歴史や伝統を伝える役割も担っています。このように、神道の墓標は、ただ故人を埋葬する場所を示すだけでなく、故人を偲び、その魂を敬うという深い意味が込められています。そして、家系や地域によって様々な様式があるため、一つ一つに込められた意味や歴史を知ることで、より深く神道の文化に触れることができるでしょう。