核家族化

記事数:(2)

墓地

海洋散骨という弔いの形

散骨とは、亡くなった方の遺骨を粉末状にして、海や山といった自然に還す埋葬方法です。従来のようにお墓に納骨するのではなく、自然の中で故人を偲ぶ新しい弔いの形として注目されています。近年、お墓の継承者不足や自然に回帰したいという考え方が広まり、散骨を選ぶ方が増えています。故人の遺志を尊重したり、自然を愛した故人にふさわしい弔い方として選ばれることも多く、従来の葬送儀礼にとらわれない自由な弔いができる点も魅力です。また、散骨は墓地を購入する必要がないため、経済的な負担を軽くできるという利点もあります。散骨の方法としては、主に粉骨した遺骨を海に撒く海洋散骨と、山に撒く散骨があります。海洋散骨の場合、船をチャーターして沖合に出て散骨を行うことが一般的です。故人の好きだった場所に散骨することも可能です。また、業者に依頼すれば、散骨の代行も行ってくれます。山での散骨は、許可を得た私有地や、散骨を認めている場所で行います。自然豊かな場所で、故人を偲ぶことができます。しかし、散骨を行う際には、いくつか注意すべき点があります。節度を守り、周囲の環境や他の人々への配慮を忘れてはいけません。例えば、海洋散骨では、魚の餌となるように、特別な方法で粉骨した遺骨を使用することが求められます。また、山での散骨は、許可されていない場所で行うことはできません。その他、散骨を行う際には、関係法令やマナー、環境への配慮など、事前にしっかりと確認することが大切です。散骨を検討する際には、信頼できる専門業者に相談し、適切な方法で行うようにしましょう。
墓地

後継ぎがいない?納骨と墓じまいの基礎知識

お墓じまいとは、先祖代々のお墓を解体し、更地に戻して墓地の管理者に返却する一連の作業のことを指します。 核家族化や少子高齢化が進む現代社会において、お墓の後継者がいなくなったり、お墓の管理が困難になるといった状況が増えています。遠方に住んでいるなどの理由でお墓参りに行けない人も少なくありません。こうした社会的な背景から、近年、お墓じまいを選ぶ人が増加しています。お墓じまいを行うには、まずお墓に埋葬されているご遺骨を取り出す必要があります。取り出したご遺骨は、他の墓地や納骨堂、あるいは永代供養墓などに移すことになります。これを改葬といいます。お墓じまいは、単にお墓を更地にするだけでなく、ご先祖様を新たな場所へお移しする大切な儀式でもあるのです。お墓じまいを実行するには、様々な準備が必要です。親族や関係者への連絡調整はもとより、お墓を管理している菩提寺との相談も欠かせません。また、自治体への届け出など、行政的な手続きも必要となります。お墓じまいには、それなりの費用がかかります。墓石の撤去費用、ご遺骨の改葬費用、お布施など、様々な費用が発生します。そのため、事前に複数の業者から見積もりを取り、費用の比較検討を行うことが大切です。お墓の規模や立地条件、改葬先などによって費用は大きく変動しますので、しっかりと計画を立て、予算を確保することが重要です。近年は、お墓じまいを専門に扱う業者も増えており、相談することで手続きをスムーズに進めることができます。専門業者に依頼することで、複雑な手続きや作業を安心して任せることができます。