安心して眠れる場所:民間霊園の魅力
民間霊園とは、宗教法人や財団法人などが運営主体となり、管理や運営を行っている霊園や墓地のことを指します。公園墓地と呼ばれることもあります。公営霊園との大きな違いは、申し込みや墓石建立の手続きを受け付けてくれる窓口が多く、宗教や宗派を問わない場合が多い点です。お墓は、古くから家制度や血縁を重んじる日本の文化と深く結びついており、一族のお墓を建てることが一般的でした。しかし、近年では少子高齢化や核家族化が進み、お墓の継承者がいない、あるいは遠方に住んでいるといった問題を抱える人が増えています。このような社会の変化を受けて、民間霊園は需要が高まっています。生前に墓石を建てる寿陵墓についても、制限がない霊園がほとんどです。寿陵墓とは、生前に自分のための墓を建てることで、長寿や子孫繁栄を願うものです。また、残された家族の負担を軽減するというメリットもあります。継承権についても、広く六親等という範囲で、男女を問わず認められている場合が多いのも民間霊園の特徴です。公営霊園では、継承者を三親等以内と定めている場合が多く、また、長男が優先されることもあります。民間霊園では、このような制限が少ないため、より柔軟に継承者を決められます。民間霊園は管理事務所が常時管理しているため、宗教色は薄く、法要などの際に依頼があれば、宗教法人の僧侶が読経を行う程度です。僧侶の手配も、個人の付き合いのある寺院などに自由に依頼できる場合が多いです。そのため、特定の宗教や宗派にこだわらず、自由に供養を行いたいという方にも適しています。