清めの塩

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清めの塩:葬儀における役割と意味

葬儀や法事など、死に関わる儀式には、古くから清めの塩を用いる習慣があります。これは、神道の考え方である「穢れ(けがれ)」の観念に基づいています。神道では、死は穢れと捉えられており、葬儀に参列した人は、その穢れに触れると考えられています。そのため、葬儀場から帰る際には、自宅に入る前に清めの塩で身を清めるのです。白い塩には、古来より神聖なもの、清浄なものというイメージが根付いています。その白い色自体に、邪気を払う力があると信じられてきました。また、塩には強力な殺菌作用があることも広く知られており、衛生面からも、塩を使うことで安心感を得ることができたのでしょう。清めの塩は、故人の霊を見送るという意味だけでなく、残された人々が心身ともに清まり、前向きな気持ちで新たな生活を始めるためのけじめをつけるという意味も込められています。小さな袋に入った持ち帰り用の清めの塩を用意している葬儀場もありますので、参列した際にはありがたく使わせていただき、玄関前で軽く体に振りかけるようにしましょう。ただし、大量に体にかけたり、地面に撒き散らしたりする行為は控え、感謝の気持ちを持って使用することが大切です。また、帰宅後すぐに手を洗い清めることも忘れずに行いましょう。清めの塩は、単なる儀式ではなく、故人を偲び、自身を振り返り、新たな一歩を踏み出すための心の区切りとなる大切な行為なのです。