
清祓:神道の葬儀における役割
清祓(きよはらい)とは、神道における大切な儀式です。神道の考え方では、穢れ(けがれ)を祓い清めることを意味します。穢れとは、心身に良くない影響を与えるものと考えられており、死や病気、災いなどがその例です。神道では死は穢れと捉えられるため、葬儀や法事など、死に関わる儀式には清祓が欠かせません。故人の霊魂を清め、残された家族の穢れを祓い、新たな生活へと進むための大切な役割を担っています。古来より、人々は目に見えない力や霊魂の存在を信じ、それらとの調和を大切にしてきました。清祓は、そうした目に見えない世界との繋がりを保ち、人々の心に安らぎを与える伝統的な儀式として、現代まで受け継がれています。神社では、日々神職によって清祓が行われ、神聖な空間が保たれています。また、地鎮祭や起工式など、建築に際しても清祓は行われます。これは、土地や建物を清め、工事の安全を祈願するためです。日常生活の中でも、新しい家を購入した時や、長く愛用した物を処分する時、また、事故や病気など良くないことがあった後など、様々な場面で清祓が行われます。これは、生活の節目節目で心身を清め、新たなスタートを切るための大切な儀式と言えるでしょう。清祓には、大麻(おおぬさ)や塩、水などが用いられます。大麻は、神聖な木である榊(さかき)の枝に紙垂(しで)をつけたもので、神様の力を宿すとされています。塩は、古くから浄化の力があると信じられており、盛り塩として玄関などに置かれることもあります。水も同様に、清めの力を持つものとして、手水舎(ちょうずや)で手や口を清める際に用いられます。清祓は、単なる形式的な儀式ではなく、人々の精神的な支えとなり、心の平安をもたらすための重要な役割を果たしているのです。目に見えないものへの畏敬の念を持ち、感謝の気持ちを表すことで、心穏やかに日々を過ごすことができるのではないでしょうか。