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墓石

寿陵:生前に建てるお墓

寿陵とは、文字通り、生きている間に自分のために用意するお墓のことです。お墓というと、一般的には亡くなった後に遺族が建てるものという印象が強いですが、寿陵は生前に自分が建てるという点で大きく異なります。生きている間に自分の墓を用意するなんて、縁起が悪いと思われる方もいるかもしれません。しかし、寿陵は古くから長寿や子孫の繁栄の兆しとして、縁起が良いものと考えられてきました。その理由は、寿陵を建てることによって、自らの死を意識し、今を大切に生きようという気持ちになり、より充実した人生を送ることができるからだとされています。また、寿陵には、残された家族の負担を軽くするという大きな利点もあります。お墓の準備には、何かと費用や手間がかかります。葬儀という慌ただしい時期に、遺族がお墓の手配で苦労するといった事態は避けたいものです。生前に寿陵を用意しておくことで、家族の精神的、経済的な負担を軽減することができます。場所や墓石のデザインなど、自分の気に入ったものをじっくり選ぶこともできます。さらに、寿陵は自分自身の人生を振り返り、これからの人生をより良く生きるための良い機会となります。お墓を建てるということは、自分自身の死を意識することでもあります。死について考えることは、決して後ろ向きなことではなく、今をどう生きるか、これからどう生きていくかを考える貴重な機会となるでしょう。人生の節目として寿陵を建て、これからの人生をより充実したものにするのも良いのではないでしょうか。