都会で人気の壁墓地とは?
壁墓地とは、その名の通り、壁のような平らな墓石を使ったお墓のことです。従来の和式墓石や洋式墓石のように、石を彫って立体的に建てるのではなく、板状の墓石を壁面に設置します。そのため、場所を取らずに設置できることが大きな特徴です。一般的な壁墓地は、L字型の板状の石を土台としています。この土台部分の上に、香炉や花立てを設置します。そして、正面の板部分には家名を刻んだ金属板をはめ込みます。最近では、都市部のお墓不足を解消するひとつの方法として注目されており、需要が高まっています。限られた場所でも設置できるため、都心部でも見かける機会が増えてきました。壁墓地は、従来のお墓に比べて費用を抑えられる場合が多いことも魅力のひとつです。墓石自体がシンプルなので、彫刻費用などが抑えられます。また、管理の手間も比較的少ないため、高齢の方や後継ぎのいない方にも選ばれています。さらに、壁墓地はデザインの自由度が高いこともメリットです。石の種類や色、家名を刻む金属板のデザインなど、様々なバリエーションがあります。そのため、故人の個性や好みに合わせたお墓作りが可能です。また、壁一面にお墓が並ぶことで、一体感のある景観が生まれることも魅力です。しかし、壁墓地は収納スペースが限られているため、従来のお墓のように多くの遺品を納めることは難しい場合もあります。また、お墓参りの際に、他の家のお墓の前を通る必要がある場合もありますので、事前に確認しておくことが大切です。このように、壁墓地はメリットとデメリットがありますが、時代の変化とともに多様化するお墓の選択肢のひとつとして、今後ますます注目を集めていくと考えられます。