墓石の顔、間知石の種類と選び方
お墓を囲む石材、間知石。お墓参りの際に何気なく目にしている方も多いことでしょう。一見どれも同じように見えるかもしれませんが、実は深い魅力を秘めています。間知石という名前の由来は、その大きさにあります。一辺がおよそ三十センチメートルなので、これを六つ並べるとおよそ百八十センチメートル、すなわち一間になります。このことから、「間知石」と呼ばれるようになったのです。お墓の外柵部分を作る上で、間知石は重要な役割を担っています。間知石の選び方、積み方によって、お墓全体の印象、風格が大きく変わると言っても過言ではありません。墓所の雰囲気を決定づける大切な要素なのです。間知石の歴史は古く、古くは城の石垣や、土砂崩れを防ぐ土留めなどに使われてきました。長い年月を経ても崩れない堅牢さと、自然が作り出した独特の美しさが、現代のお墓でも広く使われている理由と言えるでしょう。間知石は、単なる石材ではありません。故人の眠る場所を神聖な空間として区切り、風雨や外敵から守る役割を担っています。お墓を訪れる際には、間知石にも目を向けて、その静かな存在感を感じてみてはいかがでしょうか。