高野山

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墓石

真言宗と墓石:宗派ごとの違い

真言宗は、大日如来さまを根本の仏さまとして深く尊び、真言陀羅尼を唱えることで悟りの境地を目指せる宗派です。真言陀羅尼とは、仏さまの教えを言葉で表現したもの。唱えることで、仏さまの功徳にあずかり、心身を清めることができるとされています。この教えは、弘法大師空海さまが唐の国から日本へともたらし、平安時代に人々の間に広く広まりました。空海さまは、真言密教を学ぶため唐に渡り、恵弁という高僧から教えを受け、日本へ帰国後、真言宗を開きました。真言宗は、密教という独特の教えを大切にしています。密教とは、仏さまの秘密の教えであり、曼荼羅や仏像などを用いた修行を通して、仏さまの智慧や慈悲に触れ、自らの心を磨くことを目的としています。曼荼羅は、仏さまの世界を絵で表現したもので、宇宙の真理を表しています。仏像は、仏さまの姿をかたどったもので、拝むことで仏さまの加護を願います。これらの修行を通して、人々は心の安らぎを得ることができるとされています。真言宗は、人々の暮らしに密着した宗教として発展してきました。現世での幸せを重んじ、祈祷や供養などを通して、人々の悩みや苦しみに寄り添い、心の支えとなっています。例えば、病気平癒や家内安全、商売繁盛などを祈願する祈祷は、人々の生活に根ざしたものです。また、先祖供養は、亡くなった方々への感謝の気持ちを表し、供養を通して故人の冥福を祈るとともに、自身も心の安らぎを得る大切な行事です。真言宗には、高野山金剛院をはじめ、歴史ある寺院が数多く存在し、国宝や重要文化財に指定されているものも少なくありません。これらの寺院は、美しい建築や仏像、庭園などを有し、日本の歴史や文化を伝える貴重な存在です。また、人々が静かに祈りを捧げる場として、心の安らぎを求める人々にとって大切な場所となっています。